あなたの体は、まだ「石器時代」のまま

あなたの体は、まだ「石器時代」のまま——プライマル食が導く、本来の健康へ
少し、想像してみてください。
あなたの「体」は、何百万年もかけて設計された精巧な機械です。
でも、その設計図が書かれたのは——スーパーもコンビニも、植物油も砂糖も存在しなかった時代のこと。
現代の食卓に並ぶものの多くは、その設計図には載っていません。
体が「想定外」のものを毎日処理し続けている——それが、現代人の不調の正体かもしれません。
■ 人間の体は「脂肪で動く」ように設計されている
人類約700万年の歴史のうち、農耕が始まったのはわずか1万年前。
つまり私たちの祖先は、歴史の99%以上を狩猟採集民として生きてきました。
主なエネルギー源は、野生動物の肉・内臓・骨髄、魚、木の実。
現代のように糖質(炭水化物)を大量に摂れる環境ではありませんでした。
特に注目したいのが骨髄です。
肉食動物が食べ残した骨を割り、中の脂肪分を取り出して食べる——これが初期人類の重要な栄養源でした。
この高品質な動物性脂肪の摂取が、人間の脳を急速に発達させた大きな要因のひとつと考えられています。脳の約60%は脂質でできており、特に神経細胞の構成に欠かせないDHAは、動物性食品にしか豊富に含まれていません。
「脂肪は体に悪い」——この常識は、1970年代以降に作られた比較的新しい考え方です。人間の体の設計図から見れば、良質な脂質こそが本来の主要エネルギー源なのです。
■ 200年で起きた「想定外」の変化
産業革命から約200年。食の世界は人類史上かつてないスピードで変わりました。
精製された小麦・砂糖、化学的に加工された植物油、食品添加物、農薬、抗生物質……。数百万年の歴史の中では、ほんの「一瞬前」に突然現れたものばかりです。
体はまだ、適応できていません。
その「ズレ」が引き起こしているのが、慢性炎症です。
炎症とは本来、細菌やウイルスへの免疫反応。問題なのは、それが低レベルで慢性的に続くこと。肥満・糖尿病・心疾患・アルツハイマー・うつ・がん……現代病のほぼすべての根底に、この慢性炎症が関わっていることが、近年の研究で次々と明らかになっています。
慢性炎症を起こす主な食の原因は、大きく2つあります。
① 精製糖質による血糖値スパイクとインスリン抵抗性
白砂糖・白米・小麦粉などを摂ると、血糖値が急激に上昇します。これを抑えるためにインスリンが大量分泌され、今度は血糖値が急降下する——この乱高下が毎食繰り返されることで、細胞がインスリンの指令に鈍感になるインスリン抵抗性が生まれます。
血中に糖とインスリンが慢性的に高い状態が続くことで、全身に炎症反応が広がり続けます。
② 種子油の酸化と活性酸素の大量発生
大豆油・コーン油・キャノーラ油・米油・ひまわり油——現代の台所に広く普及しているこれらの油に共通するのが、オメガ6系脂肪酸(リノール酸)の過剰含有です。
オメガ6は体内で炎症促進物質に変換されやすく、現代人の食事ではオメガ3とオメガ6の比率が本来の1:1〜1:4から、1:20〜1:50にまで歪んでいると言われています。
さらに深刻なのが酸化の速さ。種子油は熱・光・空気に触れるだけで酸化が始まり、体内で**活性酸素(フリーラジカル)**を大量発生させ、細胞膜・DNA・ミトコンドリアを傷つけ続けます。これが慢性炎症をさらに加速させる、負の連鎖を生みます。
■ ミトコンドリアを「脂肪で燃やす」体へ
細胞の中のエネルギー工場、ミトコンドリア。
食べたものをATP(細胞のエネルギー)に変換するこの小さな器官が、実は健康の鍵を握っています。
体のエネルギー産生経路は主に2つ——糖質を燃やす経路と、脂質を燃やす経路。
現代の高糖質食では、体は常に糖質代謝に依存するようになり、脂質をエネルギーとして使う能力が衰えていきます。これを**「代謝の柔軟性の喪失」**と呼びます。
糖質代謝は確かに素早くエネルギーを生みますが、燃焼時に活性酸素を多く発生させ、ミトコンドリアへのダメージが大きい。一方、良質な脂質(特に中鎖脂肪酸やケトン体)はクリーンに燃焼し、ミトコンドリアへの負荷が格段に少ない。
プライマル食で良質な脂質を継続的に摂ることは、ミトコンドリアの機能を細胞レベルから回復させ、体全体のエネルギー産生を根本から改善することにつながります。
■ 腸が整うと、脳も整う
「腸は第二の脳」——この言葉を聞いたことがある方も多いと思います。
腸には全免疫細胞の約70%が集中しており、腸内細菌のバランスが崩れると、腸壁のバリア機能が低下し**リーキーガット(腸漏れ)**が起きます。本来通過できないはずの物質が血中に漏れ出し、全身の慢性炎症をさらに悪化させます。
そして見落とされがちなのが腸と脳のつながり。腸と脳は迷走神経で双方向につながっており、幸福感や気持ちの安定に関わるセロトニンの約90%は腸で作られているといいます。
腸内環境が乱れると、気分が落ち込みやすくなり、睡眠の質が下がり、ストレスへの耐性も弱まる。「なんとなく気持ちが不安定」という方の腸の中で、実は静かな炎症が続いているかもしれません。
加工食品・精製糖質・酸化した種子油を遠ざけ、良質なたんぱく質・発酵食品・食物繊維を取り入れるプライマル食は、腸内環境の根本的な改善に直結します。
■ 糖質制限とは、ここが根本的に違う
「プライマル食って、糖質制限でしょ?」——よく聞かれます。でも、この2つは思想の根本から異なります。
糖質制限は「糖質を減らすこと」が目的。しかし何で補うかの設計がなければ、体はエネルギー不足に陥り、筋肉を分解してグルコースを作る糖新生が過剰に働き、筋肉量の低下を招くことがあります。
プライマル食は「何を減らし、何を増やすか」がセットです。糖質を減らしながら、酸化しない良質な脂質(中鎖脂肪酸・飽和脂肪酸)と、肉や魚、玉子、などのたんぱく質でしっかりエネルギーを補う。だから体は飢えず、ミトコンドリアは活性化し、筋肉は守られます。
■ 体が証明してくれた
私自身と娘のプライマル食実践では、各々体重が10キロ以上減少しただけでなく、体組成計で筋肉量の増加も確認できました。減量に興味のなかった家族も、気づけば自然と適正体重に。(同じ食事を摂っているので同じような結果に繋がりました)
数字だけでなく、体の感覚が変わりました。疲れにくくなり、頭が澄んだ感じがして、気持ちが安定してきた。「ああ、本来の身体ってこういうものだったんだ」と、初めて自分の身体と仲良くなれた感覚です。
「新しい健康法」ではなく「本来に戻ること」
プライマル食は、特別な健康法でも流行りのダイエットでもありません。
数百万年という膨大な時間をかけて、人間の体が本来必要としてきたものを、もう一度取り戻すこと。それだけです。
使う油を変える。加工食品を減らす。質の良い脂質とたんぱく質を意識して摂る。
小さな選択の積み重ねが、細胞レベルから身体を変えていきます。
まず一歩、試してみませんか?🌿
埼玉・飯能のイベントスタジオ「花✿わんこ」を拠点に、プライマル食をはじめとした「ごきげん生活」の実践を発信しています。

