住環境ストレス
何となく気分がすぐれない。
イライラする。
やる気が起きない。
これ、住環境ストレスが原因かもしれません。
ほとんどの人は、人生の大半をお部屋の中で過ごしています。
自分のお家だったり、会社だったり、カフェなどの空間かもしれませんね。
多くの時間を過ごす住環境が私たちの心身の健康を大きく左右しています。
静岡大学家畜飼育科の水野教授という方が、木製、鉄製、コンクリート製、それぞれのケージで雄雌のマウスを飼い、子を産ませて23日間その生態や行動を記録するという実験を行いました。
23日間の生存率は、木製が85.1%、鉄製では41.0%、コンクリート製はなんと6.9%!!というショッキングな結果となりました。
肉体的な健康の差も大きかったのですが精神的な違いが最も顕著に表れたようです。
鉄製とコンクリート製のケージで飼われたマウスの母親は子育てをしようとせず、弱った子マウスを食い殺すという行動を始めたのです!
コンクリートのケージのマウスとは違い、木のケージの母親マウスは懸命に子育てを続けていました。
昨今、児童虐待の相談件数は年々増えていて社会問題になっています。
日本も戦前は子だくさんが当たり前。10人兄弟などの家庭もたくさんありました。
今は少子化で一人っ子も多い。
なのに児童虐待・・・。
マウスの実験と同じように人間も住環境によるストレスが精神的影響を及ぼしているのかもしれません。
子ども達が通う学校の教室に木をふんだんに使うことで暴力やいじめが激減したという報告もあるようです。
これは体温とも関係があるようです。
体温を1度上げる取り組み
KIREI工房では「体温を1度上げる取り組み」をしています。
昨今、低体温の人はとても増えています。
昔は「子どもは風の子」といい、寒さもへっちゃらで薄着で遊びまわる子が普通でした。
体温も37度くらいの子が一般的。
それが今は子どもの時から低体温の子が多く、朝から元気がありません。
体温は身体を温めれば高くなるというものではありません。
私たち人間は気温や水温など周囲の温度に左右されることなく、自らの体温を一定に保つことができる動物です。
ですがこれは、血流が良い状態ならではのお話です。
血流によって私たちの体温は保たれています。
ドロドロ血の状態で血流が滞っている人は体温が保たれません。
身体の隅々まで酸素や栄養分が行き渡らなくなり、生きる力が低下します。
「低体温」とは、全ての病の元になる症状と言えます。
平熱が1度上がると世界が劇的に変わって見えるほど身体の状態が変化します。
それは私自身が体感してきたことです。
もう死にたい!と本気で考えた時期がありました。
夜も眠れず、朝から全身が重く、体中が冷え切って真夏でも底冷えがします。
全身が凝り固まった状態が続き、痛みで気が遠くなりそうなのです。
その頃の平熱は34度台でした。
生命の危険を感じるレベルです。
様々な取り組みをしながら、「体温は血流が生み出すもの」ということに気が付き、今では36度後半にまで改善できました。
(改善方法はこのブロブでいろいろ書いてきましたのでぜひご覧ください。)
体温が適正に保たれる。
それだけで体中に何とエネルギーに満ち溢れることか!
それだけでなく、精神的にとても穏やかになります。
以前はちょっとしたことでイライラしたり、自身を失ったり、物事を前向きに考えられなくなっていました。
「なぜ自分はダメなんだろう」と悩んだりしました。
ところが、、、
体温が上がり、身体が劇的に楽になった。
それだけで、「何をやっても成功するに決まっている!」と思えるようになったのです。
自分に自信を持てるようになると、良い事ばかり起こっているように感じるものですね。
周りの人も優しい人ばかりに見えてきます。
つまり、自分自身の捉え方で世界は180度変わるということ。
人生を素晴らしいものにするには「健康であること」が全てと言っても過言ではないと思います。
血流がなぜ滞るのか。
その原因は「化学物質」の蓄積に関係しています。
飲食物から、呼吸から、経皮から、様々な経路で私たちの体内に化学物質が混入します。
血液を観察すると、そういった化学物質が大量に含まれていることが確認できます。
(血中の様々な化学物質・(株)生命の水研究所資料より)
ラットの実験では、住環境によって恐ろしく心身が変化することが分かりました。
私たちが毎日暮らす環境によって体内に蓄積される化学物質量も大きく変わります。
また、様々な環境によるストレスを自然物が緩和してくれるようです。
森の中を歩き回ることでマイナスイオンをふんだんに浴び、心身が健康になることは知られています。
同じように木材で作ったお部屋は健康効果が高いと考えられます。
最近はコスト削減で一見木に見えるプラスチック材が建築業界では増えているようです。
ですが、身体のことを考えると割高であっても本物の木材を使いたいですね。
建築物と健康の関係について日本全国でお話会をされている石永節生さんという方がいらっしゃいます。
NPO法人矢部川流域プロジェクトという団体を立ち上げ、建築の本来あるべき姿や子ども達の健康づくりなどに尽力されていらっしゃいます。
今年に入って幻冬舎から石永先生の書籍が出版されました。
https://www.gentosha-book.com/products/9784344949638/
ラットの実験に関してもご紹介されています。
ぜひ読んでみて下さい!
(私の寄稿文も掲載していただきました。近日ブログでもまたご紹介させていただきますね。)
住環境は私たちの健康と密接に繋がっています。
300年前に戻ることは出来ませんが、自然の力を再確認して上手に取り入れていくことが必要ではないでしょうか。
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました💖